こんにちはオガワ(@misc_log)です。
iPhone 12シリーズの発売以降、MagSafe周りの機器やアクセサリーが続々と販売されていますが、ついに、Ankerからモバイルバッテリーが登場。
それがこの「Anker PowerCore Magnetic 5000」。
iPhone 12や13シリーズにくっつけるだけで充電できるため、ケーブルがいらず、かつ、擬似的に一体化しているため扱いやすいなど、メリットの多いモバイルバッテリーです。
モバイルバッテリーの老舗的メーカーであるAnkerから満を持して発売されたわけですが、その実力はどうなのか?レビューしたいと思います。
結論を先に言うと、絶賛するほどじゃないけど今買うならこれかなという感じです。
Anker PowerCore Magnetic 5000の特徴
「Anker PowerCore Magnetic 5000」はMagSafeを使ったマグネット式モバイルバッテリーです。
誤解のないように最初に言っておきますが、本機は本当の意味でMagSafe対応したものではなく「Qi + マグネット」のモバイルバッテリーです。
簡単に違いを解説すると、現在一般的に普及しているワイヤレス充電の規格を「Qi」と言いますが、一方でMagSafeとはAppleが開発した独自の規格です。
つまり、QiとMagSafeは規格的に別物であり出来ることも違います。しかし、MagSafeはQiと互換性があります。
この「Anker PowerCore Magnetic 5000」はApple独自規格に対応したものではなく、従来型のQiワイヤレス充電器に「マグネットつけたよ」というものになります。
そのため、MagSafeの特徴である最大15W充電や、専用表示などはありません。
ただ、こういった製品が珍しいかというとそんなことはなく、MagSafe対応にはビジネス面で様々な課題もあると思われ、現時点では対応製品のほうが少ないです。
とまあ、ややこしいことを言いましたが、くっつけることの利便性という意味ではMagSafeと遜色ないので、充電速度や性能ではなく、使い勝手に価値を見出すべき製品です。
主なスペックはこちら。
容量 | 5,000mAh |
出力 | ワイヤレス × 1(5W) USB-C × 1(10W) |
パススルー | 対応 |
サイズ | 9.3 x 6.2 x 1.6 cm |
重さ | 約132g |
カラー | ブラックのみ |
価格 | 約3,990円 |
5,000mAhとなり単純な数値上は最もバッテリーの大きいiPhone 12 Pro Maxでも1回以上充電できますが、実際にはロスがあるため1回未満。
そして、どうしてもひっかかるのはワイヤレス出力が5Wなところ。これ・・これがあまりにも弱い。
QiならiPhoneの仕様上7.5Wまではいけるはずですが、そうはならなかった模様。何か理由があるんでしょうが、使う側からすると残念としか思わないですからね。
というわけで、まずは外観やサイズ感から紹介します。
Anker PowerCore Magnetic 5000の外観やサイズ
「Anker PowerCore Magnetic 5000」はAnkerらしい本体デザインで一見すると普通のモバイルバッテリー。
ひっくり返すと反対側にMagSafeエリア。
側面に入出力に対応したUSB-Cポート、バッテリー残量を示すインジケーター、電源ボタン。
カードサイズとまではいかないまでも、とてもコンパクトなサイズ感。
MagSafe対応モバイルバッテリーといえば、先行して話題になった「CIO-MB5000-MAG」がありますが、サイズ的にはAnkerのほうがコンパクト。
ただ、厚みはわずかにAnkerのほうが大きい。
「CIO-MB5000-MAG」で起きていたiPhone 12 miniのカメラユニット干渉問題もAnkerなら大丈夫。iPhone 12 全シリーズでちゃんと使えます。
重量は約132g。軽くはないですがモバイルバッテリーなのでこんなもんじゃないでしょうか。
マットブラックな外観はシンプルでiPhoneをダサくしないのでいいですね。使おうという気になります。
全体的なクオリティとしては「CIO-MB5000-MAG」より全然良いです。ここはさすがAnkerという感じ。
Anker PowerCore Magnetic 5000の使い勝手や充電性能
さて、肝心の使用感や充電性能ですが、前述の通りMagSafeらしい使用感という意味では最高ですが、充電速度はやはり遅い。
充電速度を求めてはいけない
早速ですが、iPhone 12 Proを充電した結果がこちら。下記3点を使って充電した結果を並べてます。
- Anker PowerCore Magnetic 5000 → 最大5W
- CIO-MB5000-MAG → 最大15W
- Apple純正のMagSafe充電器 → 最大15W(参考まで)
バッテリー空で電源落ちた状態からスタートし、バッテリー充電の最適化はOFF。
経過時間 | Anker | CIO | 純正 |
---|---|---|---|
– | 0% | 0% | 0% |
10分 | 4% | 4% | 13% |
20分 | 9% | 12% | 22% |
30分 | 15% | 19% | 29% |
60分 | 30% | 36% | 49% |
90分 | 46% | 59% | – |
120分 | 62% | 忘れ | – |
130分 | – | 80% | – |
190分 | – | 94% | – |
200分 | 86% | – | – |
どちらも3時間以上かけてiPhone 12 Proを1回フル充電することができず、最終的には下記のような結果に。
- Anker PowerCore Magnetic 5000 → 約3時間20分で86%まで充電しバッテリー切れ
- CIO-MB5000-MAG→約3時間10分で94%まで充電しバッテリー切れ
1時間充電したところで見てみると、Ankerは30%、CIOは36%となっており意外とAnkerが健闘してます。
まあ、厳密な計測ではないため参考までにというものではありますが、まあ遅いですね。とても遅いです。やはり今はまだこの手のものに速度を求めてはダメということです。
ちなみに、「Anker PowerCore Magnetic 5000」には入出力に対応するUSB-Cポートがひとつついているため、そこからであれば10WでiPhoneを充電できます。つまり普通のモバイルバッテリーのように使えます。
どうしても急ぎで充電したい場合には有線を使うことが可能ですが、10Wとはなんとも微妙。18WあればiPhoneを30分で50%回復できるんですけどね。
使い勝手は非常に良い
充電性能としては上記の通りですが、くっつけたままにしておきさえすればゆっくりではあっても給電されていくため、使い勝手という意味ではとても重宝します。
吸着力も強くこのように持ち上げることも可能。
iPhoneにつけた状態でポケットの中に入れて持ち歩いて見ましたが、歩くくらいではズレませんでした。
マグネットによりiPhoneと一体化しているため、ケーブルとモバイルバッテリーの存在を気にする必要がないのは大きなメリット。iPhoneだけを持っているような感覚で扱うことができます。
もちろん、MagSafeに対応したケースであればケースを付けていても使用可能です。
また、パススルー充電にも対応しているため本機にUSB-Cケーブルを接続して本体を充電しながらiPhoneをワイヤレス充電できます。
つまり、USB-CでiPhoneが充電できるみたいな状態なので、これも場合によっては便利ですね。
前述の通り、充電速度のことだけを考えるとこの手の製品を選ぶ理由は1ミリもないため、この使い勝手の部分にどれだけ価値を見いだせるかがポイントです。
Anker PowerCore Magnetic 5000レビューまとめ
というわけで、Anker PowerCore Magnetic 5000をレビューしました。
本機の最大の良いところは「Anker製である」ということだと思います。
現時点だとMagSafe対応モバイルバッテリーは信頼あるメーカーのものが極めて少ない状態で、最大W数にしろなんにしろ、何が本当で嘘なのか、え、そもそも嘘があるのか?などなどわけがわかりません。
そんな混沌にAnker製がやってきたというだけでバリュー半端ないわけです。ただ、性能的にはベストではない・・・と、そんな感じの感想です。
5Wではなく7.5Wだったら、そして、有線出力が10Wじゃなく18Wだったら・・これがベストでした。
とはいえ、くっつける充電がしたければ今買うならこれだと思うので、気になったらチェックしてみてください。
今日は以上です。それではまた。
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