こんにちはオガワ(@misc_log)です。
Apple Watchの最新モデルは9世代目となるSeries 9。加えてApple Watch Ultra 2やApple Watch SEなど様々なモデルが登場し、ふつふつとApple Watchが気になっている人も多いと思います。
Apple Watchを検討する際に必ずぶつかるのが「セルラーとGPS、どっち買えばいいの?」問題。そこで悩む気持ちよくわかります。
僕はほぼ全てのApple Watchを使ってきたApple信者なんですが、よくこの質問をもらいます。
結論を言うと、GPSモデルがいいよ!と答えてます。
ということで、結局どっち買えばいいの?という人向けに「セルラーモデル」と「GPSモデル」の違いをわかりやすく解説します。
難しいことは全くありません。ひとつひとつの条件から自分にあったものを選んでいけばサクっと決まるはずです。ぜひ参考にしてください。
Apple Watch 9 GPSモデル
コスパ!Apple Watch SE GPSモデル
Apple WatchのセルラーとGPSの違いをざっと理解する
「セルラー」と「GPS」の違いはとてもシンプル。そんなにややこしいことはありません。2つの要点を押さえておけば大丈夫。
- iPhoneがなくてもネットにつながるかどうか
- ケース素材の違い
それぞれをわかりやすく解説していきます。
iPhoneがなくてもネットにつながるかどうか
セルラーとGPSの圧倒的な違いは、iPhoneがなくてもインターネットにつながるかどうかです。
iPhoneがなくてもネットに繋がるセルラーモデルに対し、GPSモデルはiPhoneがなければネットに繋がりません(Wi-Fi環境があれば通信可能)
まずはこの事実を覚えておいてください。
アルミケースでしかGPSモデルは買えない
次に覚えておいて欲しいのは、アルミケースのApple WatchでしかGPSモデルは買えない(販売してない)ということ。
ケース素材 | 通信方式 |
---|---|
アルミ | セルラー、GPS |
ステンレス | セルラーのみ |
チタニウム | セルラーのみ |
Apple Watch UltraやHERMESにはアルミケースが存在しないため強制セルラーになります。
それぞれのケースの特徴は後述しますが、アルミケース以外が欲しいならその時点でセルラーモデル行き確定。選択の余地はありません。
つまり、GPSとセルラーの機能的な違いは「単独通信できるかどうか」だけですが、単独通信いらないからGPSモデルにしようと思っても、ステンレスケースが欲しい場合はセルラーを買うしかないということです。
では、どんな場合にセルラーが必要で、どんな場合にGPSが良いのかざっくりと解説します。
セルラーモデルだからと言って、必ず通信契約をしなければいけないわけではありません。通信契約をしなければ実質GPSモデルとして使用できます。もちろん、一度契約し、途中解約することも可能です。
アルミケース以外が欲しいという場合は、セルラー契約するべきかどうか?に読み替えてこの先をご覧ください。
Apple Watchをつけて運動をしたいか
まず、Apple Watchをつけて運動をするか?というケースを考えてみます。
運動時にApple Watchを使いたい。その時にiPhoneを持っていたくない。
でも通知を受け取ったり、通話をしたり、天気を確認したり、ストリーミングで音楽を聴きたい。
といった場合には「セルラー」モデルが必要です。
なぜかと言うと、セルラーモデルならiPhoneがなくてもネットにつながるからです。そのため、iPhoneがなくても通知は来るし、電話も受けられます。
一方で、GPSモデルはiPhoneが近くにないと通信できません。
いわゆる「電波がない」状態です。そのため、通知も来ないし、電話もできないし、ストリーミングで音楽を聴くこともできません。
つまり、GPSモデルだとiPhoneが必要になることを単体でおこなえてしまうのがセルラーの大きなメリットというわけです。
しかし逆に言うと、iPhoneが近くにあるなら、事実上GPSモデルとセルラーモデルには何の違いもありません。
画像のような関係になり、「GPS + iPhone」と「セルラー」は、ほぼ等価。実はできることは全く一緒なんです。
というわけで、運動時に限らず「通知は受け取りたいけど、iPhoneを持っていたくない」といった場合にセルラーモデルが検討対象になります。
「いや、iPhoneを持っていないことなんてない」というならセルラーである必要はそもそもありません。
実はGPSモデルでもいろいろできる
というわけで、「Apple Watch単独で通信できる状態が必要かどうか」がセルラーかGPSを選択する分かれ目になります。
「じゃあ単独通信が必要なのはどんなとき?」について少し深堀りします。実は、セルラーが必要だと思うようなことでもiPhoneなしGPSモデルは結構いろいろできるんです。
iPhoneがなくてもできること
ワークアウトの記録 | ◎ |
Apple Payでの買い物(IDやQUICPayも) | ◎ |
SuicaやPasmoで改札を通る | ◎ |
SuicaやPasmoへのチャージ | × |
あらかじめ同期した音楽を再生 | ◎ |
ストリーミング音楽再生 | × |
電話やメッセージ | × |
天気の確認 | × |
どうでしょう、結構いろいろできると思いませんか?走ったコースの記録、電子決済、あらかじめ同期しておけば音楽だってWatch単体で聴くことができます。
音楽の同期に関してはこちらで解説してます。
このようにiPhoneなしGPSモデルでも結構いろいろできるので、イメージしている使い方がこの範囲におさまるならGPSモデルで十分です。
一方で、セルラーモデルが必要なケースはiPhoneを持たないという前提を踏まえ、
- 通知を受け取りたいし電話もしたい
- ストリーミングで音楽を聴きたい
- 走りながらラジオやPodcastを聴きたい
- Suicaにチャージしたい
- 天候を知りたい
- その他通信が必要なアプリを使いたい
上記のうち、どれか1つでも「Yes」なら「セルラー」が必要になります。
災害時や緊急時に備えたいかどうか
次に、セルラーが大きな利点となるかもしれない「もしもの時」について考えてみます。
しつこいようですが、GPSモデルが通信を行うためにはiPhoneが必要です。しかし、iPhoneにバッテリーがなければ、それはiPhoneがないのと一緒なのでApple Watchは通信できません。
ところが、単独通信可能なセルラーモデルは、iPhoneのバッテリー有無問わず通信も通話も可能です。
これは災害時や緊急時に強い。
災害時や緊急時など、iPhoneが使えなくてもApple Watchが生きていれば何らかの対応ができるかもしれません。
海外ではApple Watchによって危機を脱した事例が豊富にあるようです。
ということで、「何かの場合に備えておきたい」という意味でセルラーを検討するのもひとつの選択ではあります。
アルミケース以外のApple Watchが欲しい
繰り返しになりますが、Apple Watchはケース本体の材質に種類があり、アルミ以外でGPSモデルを買うことはできません。そのため、アルミ以外のケースが欲しければ強制的にセルラーモデル行きとなります。
現行モデルのケース素材
モデル | ケース | 通信方式 |
---|---|---|
Apple Watch Series 9 Apple Watch SE 2 | アルミ | セルラー、GPS |
Apple Watch Series 9 | ステンレス | セルラーのみ |
Apple Watch Ultra 2 | チタン | セルラーのみ |
上記表の通り、例えば「ステンレスケースが欲しい」と思ったらセルラーモデルを買うしかありません。
では、どんな場合にアルミ以外を選ぶといいのか、アルミケースとその他ケースの違いを簡単に説明します。
最安・最軽量なアルミケース
例えばステンレスケースはアルミより上質で傷にも強い。美しく輝く光沢のあるステンレスは高級感で言うとNo.1。
そして、チタンケースは軽さと高級感を兼ね備えた万能素材。
Series 8からチタンケースはなくなり、Apple Watch Ultraのみの素材となりました。
腕時計には「ステータス」みたいな側面があるため、高級感が欲しいというニーズを満たすのがこれらのケースです。高級感や見た目の重厚感といった点でアルミにはない上質さを持っています。
さらに、実はこれらのケースのみディスプレイに異なるガラス素材が採用されています。
どちらも強化ガラスの一種です。しかし、「サファイアガラス」の方が圧倒的に強度があり非常に高い硬度を持っています。
一説によるとIon-Xはヤスリでこすると傷だらけになるそうですが、サファイアガラスはびくともしないと言われてます。このガラス強度はアルミにはない大きなメリット。
ただ、Apple Watch用のケースやフィルムなどは豊富に販売されているため、そういったものを使用すればアルミでもある程度の傷は防げます。
参考までに数年使ったApple Watchアルミケースはどのくらい傷がつくのかをこちらでまとめているので、ぜひ合わせてご覧ください。
というわけで、機能は全く同じですが見た目の高級感やガラス素材に違いがあるのがステンレスやチタンケースです。
しかし、当然その性能差は価格に反映されます。これら高級ケースは価格が一気に高くなります。
ケースごとの価格の違い
ケース素材 | 41mm | 45mm |
---|---|---|
アルミ | 59,800円〜 | 64,800円〜 |
ステンレス | 104,800円〜 | 112,800円〜 |
▲Apple Watch Series 8の最も安いスポーツバンドにした場合の価格。
そして、重量も重くなります。
ケースごとの重量の違い
ケース | 41mm | 45mm |
---|---|---|
アルミ | 約32g | 約39g |
ステンレス | 約42.3g | 約51.5g |
Apple Watch Ultra(チタン)はケースサイズが49mmの1種類。重量はなんと61.3gです。
このように、出来ることは同じであっても、ケースの種類によって価格や重量が大きく違います。
価格もさることながら重量はよく検討したいところです。あまり重視されないポイントですが、多くの時間を共にするものが軽いのは大きなメリット。
数字だけ見ると大したことなさそうですが、腕につけるとその違いは大きいです。
かくいう僕も、重くなるのがどうしても気になるので結局アルミケースを買い続けています。
実用性でいうと軽さはやっぱり正義。特に1日中つけているとそれを実感しますね。
というわけで、ケース素材の違いをまとめます。
- 高級感や見た目の華やかさではステンレス、チタンが上
- ディスプレイに高い強度をもつガラス素材が使われている
- しかし、価格が高く、重量も重い
アルミでも高級感はそれなりにありますが、より上質なものをということであればステンレスに加えてUltra(チタン)が検討対象になります。その場合は強制セルラーモデル行きです。
Apple Watchのおすすめの選び方は別記事でも詳細に解説しているので合わせてどうぞ。
Apple Watch エルメスモデルが欲しい
ケースと同じような話ですが、Apple Watchにはエルメスモデルというバリエーションがあります。
世界的ハイブランドであるエルメスモデルのApple Watchが欲しいという場合も、強制セルラーモデル行きです。
エルメスのバンドって単体で販売しているので、GPSモデルとエルメスのバンドを別々に買うという自力エルメスモデルという方法もあるにはあります。
セルラーは月額費が発生するので覚悟しておく
セルラーモデルで単独通信させるためには通信キャリアとの契約が必要になります。
現状だとドコモ、ahamo、au、ソフトバンク、そして楽天モバイルでしかサービスがありません。その他格安SIMでは契約することは不可能です。
もう一つ重要なポイントは、使っているiPhoneと同じキャリアである必要があります。そうでなければ契約できません。
iPhoneがドコモでWatchはauで・・とかは契約上不可能です。さらに、格安SIMでiPhoneを使っている場合もダメ。
つまり、iPhoneが3キャリア、もしくは楽天モバイル以外だとApple Watchの通信契約はできないということになります。
もちろん、Apple Watch単体での通信が発生すると、月額費とは別に通信料も発生します。そこにも覚悟が必要です。
まとめると、セルラー契約する場合は選択できるキャリアが限られており、かつ、月額費と通信量、2つのコストがかかります。セルラーはそこを受け入れる必要があります。
ただ、前述の通り、セルラー契約をするかしないかは自由です。セルラーモデルを買ったけど契約はせず、実質GPSモデルとして使うことも可能です。
セルラーvsGPSどっちを選ぶかフローチャート
検討しておいた方がいいことはだいたい説明できたと思いますが、おさらいも兼ねて上から順にYes / Noを判定してみてください。
- アルミケース以外のApple Watchが欲しい?
Yesならこの時点でセルラー行きです。
アルミケースとその他ケースの違いはこちらでおさらいできます。
Noなら下記を考えてみます。
- 通知受け取りたいし電話もしたい?
- ストリーミングで音楽を聴きたい?
- 走りながらラジオやPodcastを聴きたい?
- 天候を知りたい?
- その他通信が必要なアプリを使いたい?
ひとつでもYesならセルラーで。
GPSモデルでもできることはこちらでおさらいできます。
全部Noなら最後に下記をチェック。
- 災害・緊急時などiPhoneが使えない状況に備えたい?
Yesならセルラー、NoならGPSモデル行きで確定です。お疲れ様でした。
災害・緊急時に何ができるかはこちらでおさらいできます。
これだけ押さえた上で購入すれば多分後悔しないと思います。あんまり細かいこと考えても決まらないんで、ざっくりこんな感じで考えてみてください。
Apple公式にもわかりやすくまとまっているので参考にどうぞ。
僕のApple Watchの選択は・・
最後に参考までに僕のApple Watch遍歴を紹介しておきます。
Series 1 | 買ってない |
Series 2 | アルミ × GPS |
Series 3 | アルミ × セルラー |
Series 4 | アルミ × GPS |
Series 5 | アルミ × セルラー |
Series 6 | アルミ × GPS |
Series 7 | アルミ × GPS |
Series 8 | アルミ × GPS |
Series 9 | アルミ × GPS |
Ultra | チタン × セルラー |
Ultra 2 | チタン × セルラー |
SE | アルミ × GPS |
Series 3でセルラーを使い「うーんやっぱいらないかな?」と感じSeries 4ではGPSに。そして、Series 5では「いや、もう一度試してみよう」と思ってセルラーに。
「うん、やっぱいらないわ」となって、結局GPSに戻ってきました。そしてUltraで強制セルラーに。
僕がセルラーを便利と感じたのは、居酒屋でiPhoneを忘れて離席した際にトイレで通知を確認できたときです。振り返ってみると死ぬほどどうでもいいなって思います。
ただ、離席の際にiPhone持っていくの気にするタイプの人いるじゃないですか?「え?なんで電話持ってくの?」みたいな。
どうだっていいだろそんなことと思うわけですが、そういう人と食事をする際に「マジつまんないから帰りたいんだけど」という愚痴LINEをトイレで誰かに送れるメリットはあるかもしれません。
いずれにしろ、個人的にはしょうもない瞬間以外でセルラーで良かったと思ったことがありません。それはきっと、僕がiPhoneを常に持っているからです。
ランニングのときにも小さめのボディバッグを持っているし、ジムでも手にiPhone抱えてるし、最悪ジムはWi-Fi飛んでるのでそれつなげればいいわけですし。
そんなわけで、セルラーもGPSも長期間使ってきましたが、個人的にやっぱりGPSで全く問題ないです。同じように、「いっつもiPhoneは手に持ってるな」って人はきっとセルラー必要ないであろうというのが僕の考えです。
Apple WatchはセルラーとGPSモデルどちらを選ぶべきかまとめ
というわけで、セルラーとGPSで迷っている人向けに違いを紹介してきました。
金に糸目はつけないとかであれば、大は小を兼ねる的な意味で「セルラー買っといたらよろしい」と思うんですが、まあ僕は今の所あまり必要性は感じないですね。
今後、アルミケース以外を買って強制セルラー行きになる可能性はありますが、通信契約するかどうかは正直微妙。
ということで、迷っている方の参考になれば幸いです。
今日は以上です。それではまた。
Series 9 GPSモデル
SE GPSモデル
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コメント
コメント一覧 (1件)
くsssssっそわかりやすかったです。
ありがとうございます