こんにちはオガワ(@misc_log)です。
今年もこの季節がやって参りました。2020年9月、例年通りApple Eventが開催されApple Watch Series 6が登場。
外観デザインを含めた大幅な進化はなかったものの、確かな進化を感じられる・・と毎回言ってるような気がしますが、正直、前モデルからの進化でいうと微妙。
とは言え、世界のスマートウォッチの半分以上はApple Watchと言われており、その実力は折り紙付き。Series 6でよりパワフルに進化しました。

すでにApple Watchを使っている人は手放せないデバイスになっていると思いますし、まだ持っていない人もそろそろApple Watchが気になるはず。
ということで、拡大を続けるスマートウォッチ市場で「ひとり勝ち」を続けるApple Watchの最新機種「Series 6」をレビュー。
Series 6 GPSモデル
Series 6 セルラーモデル
Apple Watch Series 6の特徴
2014年に初代が登場し、早くも6世代目になったApple Watchですが、そもそもApple Watchとはなんなのか?ということについて簡単におさらいします。

Apple Watchの主な役割は4つ。
- 通知
- コントローラー
- 健康管理
- 決済
手元でアプリの通知を確認し、簡単な返信やアプリ操作、音楽再生や他スマートデバイスのコントロール、改札を通ったりコンビニで電子決済、さらには様々なセンサーによる自身の健康管理。

言うまでもなく、時刻・日付・天候・気温なども、もちろん知ることが可能。「手元にいる秘書」と例えられたりしますが、まさにそんな感じのデバイスです。
そんなApple Watchですが、Series 6では主に下記の点で前モデルから進化しました。
- 常時表示機能の視認性向上
- 健康管理機能・センサーの強化
- 全体的なパフォーマンスアップ
主な性能・スペックはこちら。
Apple Watch Series 6の主なスペック
ケースサイズ | 44mm、40mm |
ケース素材 | アルミ、ステンレス、チタン |
カラー | アルミ:5色 ステンレス:3色 チタン:2色 |
モデル | GPS、GPS + セルラー |
チップ | S6 SiP |
ディスプレイ | LTPO OLED常時表示Retinaディスプレイ |
ストレージ | 32GB |
耐水性能 | 50m |
バッテリー | 最大18時間 |
通信方式 | LTE、Wi-Fi(802.11b/g/n 2.4GHz、5GHz)、Bluetooth 5.0 |
健康・フィットネス系の主なセンサー
センサー | 主な役割 |
---|---|
血中酸素ウェルネスセンサー | 血中酸素濃度のチェック |
電気心拍センサー 光学式心拍センサー | 高心拍数と低心拍数の通知 |
加速度センサー ジャイロスコープ | 転倒検出、歩数、活動量計測 |
他にもコンパスや騒音検出、Series 6からは高度計も装備しました。
基本的にチップは毎年のように性能向上してますが、前モデルと比較して約20%高速に。
常時表示は約2.5倍明るくなりさらに見やすく。そして、血中酸素濃度を計測できるようになったのがSeries 6の特徴。
前モデルであるSeries 5から乗り換えるか?という意味では「微妙」ですが、それ以前のモデルや初購入であれば満足できる1台になると思います。
ということで、これまでのモデルと比較しつつApple Watch Series 6をレビューします。
Apple Watch Series 6 レビュー
僕は今回、アルミのGPSモデルを選択。

チタンと迷ったんですが踏み切れませんでした。
理由は価格的なことではなく、重さとカラー。
アルミでしか選べないカラーであるスペースグレイが好きなのと、最軽量なアルミは普段使い、特に1日中つけている使い方には完璧なんですよね。
ということで、いつものパッケージに入って到着。

中にはバンドとWatch本体。

今回、新しいタイプのループバンドが発売になっているのですが、サイズ選びがめんどくさかったのでとりあえずスポーツバンドを選択。

今回から充電器(充電アダプタ)が付属しなくなり、磁気充電ケーブルのみ。

こちらが、前シリーズまで付属していたいつもの充電器。

環境への配慮ということで今回から付属されなくなりました。そのため充電器は自分で用意する必要があります。
外観・デザイン
基本的に外観デザインやサイズ、見た目はSeries 5と一緒。

もっと言うと、Series 4とも一緒です。

裏側はセンサーが増えたため微妙に見た目が変わりました。

このように外観上の変化はほぼなく、ケース素材が一緒なら見分けつかないと思います。少なくとも僕はわかりません。
過去シリーズから使っている人はデザイン的な真新しさを感じることができないかもしれませんが、保護ケースやアクセサリー類が基本的にそのまま使えるのは嬉しいポイント。

そして今回のSeries 6ではSeries 5にあったセラミックというケース素材が退場になったため、アルミ、ステンレス、チタンの3種類に。
素材×カラー展開は下記の通り。赤字が新色。
ケース素材 | カラー展開 |
---|---|
アルミ | シルバー、スペースグレイ、ゴールド、ブルー、プロダクトレッド |
ステンレス | シルバー、ゴールド、グラファイト |
チタン | チタニウム、スペースブラック |
アルミに追加された新色である、ブルーとレッドは目の引くカラーで気になったんですが、ビジネスシーンだと使いづらさはあるかも。

どの素材、どのカラーかを選択するのがApple Watchの大変なところなわけですが、機能的な意味ではどの素材・カラーでも一緒。
見た目の好みで選んで大丈夫ですが、腕時計はファッションやステータスみたいなところがあるので、高級感を追い求めるならステンレスやチタン、価格・機能性を重視するならアルミがいいと思います。
ただ、素材ごとに重さが違うのでそこは考慮しておく方がいいです。まだSeries 6の重量がわからないため参考までにSeries 5の重量を。
ケース素材 | 40mm | 44mm |
---|---|---|
アルミ | 30.8g | 36.5g |
ステンレス | 40.6g | 47.8g |
チタン | 35.1g | 41.7g |
セラミック | 39.7g | 46.7g |
Series 6で重量に変化はあると思いますが、おそらく軽さの順位が入れ替わることはないはず。最軽量はきっとアルミ。
普段ずっと腕につけていると重さはダイレクトに響きます。僕はずっとアルミを買い続けてますが、軽さは正義ですよ。
常時表示の明るさがアップし、さらに見やすく
Apple Watch Series 5から搭載された常時表示機能がより明るく、見やすくなりました。

左が2.5倍明るくなったSeries 6。写真では伝わりづらいですが、肉眼で両方を比較しながら見ると結構違います。
文字盤を何にしているかにもよるかもしれませんが、見やすくなったので個人的には嬉しいアップデート。
ちなみに、Series 6と同時に登場したApple Watch SEとの大きな違いのひとつがこの常時表示機能。

Apple Watch SEは廉価版という位置づけのWatchで、低価格で購入可能ですが常時表示機能がありません。

視線を落とせば情報を確認できるという、冷静に考えると腕時計としては「当たり前のこと」ですが、やっぱり日常的に使う上では便利な機能。
血中酸素濃度の計測が可能に
今回追加された注目の機能である「血中酸素濃度」の計測。

計測方法は2種類あって、手動で開始するパターンとバックグラウンド計測。
手動での計測は手首を安定させた状態にして15秒待てば完了。

ただ、動きに対して割とシビアなので少しでも動くと計測に失敗します。

また、バックグラウンド計測をONにしておけば、自動的に計測することも可能。
動いちゃうと正常に計測できないので、ユーザーが動いていないタイミングを狙って計測し、その回数や頻度はユーザーの行動を考慮してよしなにやってくれます。
このように、血中酸素濃度を計測することにより日々のコンディションチェックができるわけですが、「自分には関係ない」って思っている人も多いんじゃないでしょうか。
実際、この機能を魅力に感じるかどうかは人によりますが、ヘルスケア関連産業は年々伸び続けており、今や「健康」は世界で最も関心のあるトピック。

富を手にした人類の次の関心事といえば健康、長生きなんでしょう。知らないけど。
あらゆるセンサーで身体をモニタリングし、変化や異常をいち早く察知し自分や家族の健康を守る、そんなSF映画のような未来をAppleは本気で実現しようとしているようです。
世界シェア半分を持つApple Watchから得られる知見や情報は信じられないほど大きく貴重なものなので、今後どうなっていくのか「長生きして」見守りたいものです。
新型チップによりパフォーマンス向上
毎年性能向上するチップではありますが、Series 6では前モデルより20%程度高速になりました。

ただ、Series 5と比較してみてもアプリ起動だとそんなに大きくは体感できませんでした。Series 5でも十分早いですからね。
しかし、この動作の快適さ、滑らかさは間違いなくApple Watchの優れたポイント。
他にもスマートウォッチはありますが、ハードとソフト(OS)がガッツリ連携したApple Watchは非常になめらかで心地良い動作を実現してます。
Apple Watchが初めての人もそうじゃない人も、あらゆる動作がキビキビと動き、ストレスない使い心地にはきっと満足できると思います。
特にSeries 3あたりからであればその変化は劇的なので、買い替えを検討している人は期待していいと思いますよ。
Watch OSのアップデートにより様々な機能が追加に
Apple Watch Series 6登場と同時に、watchOS 7が登場し様々な機能が追加されました。
- 新文字盤
- 手洗い
- 睡眠アプリ
- 高度計
- ファミリー共有
などなど、主なものはこんな感じ。Watch OS 7はApple Watch Series 3以降の機種で使用できます。
手洗いとか面白いですね。手を洗っている動作、水の音をセンサーとマイクが自動的に検出し、「しっかり洗えよ?」ということで20秒間カウントしてくれます。

手を洗っていないときに反応しちゃうことはなさそうですが、手を洗っているときでも反応しづらい場合があるので、なんというか現段階では「へーそうなんだ」以上の感想は僕にはないですね。
あとは睡眠アプリ。健康的な機能に興味がなくても睡眠トラッキングだけは使っている人が多いイメージ。
これまではサードパーティのアプリでAuto Sleepというものがデファクトスタンダードでしたが、純正の機能としてトラッキングできるようになりました。

しかし残念ながら睡眠時間しかわからず、肝心な睡眠の質がわかるようにはなってません。なので、Auto Sleepと併用するのがおすすめ。

App Store:Auto Sleep
また、Apple Watchの方向性を変える大きな機能としては「ファミリー共有」。
Apple Watchは必ず1台のiPhoneが必要でしたが、ファミリー共有によってiPhoneを持っていなくてもWatchを使えるようになりました。

まあでも子供やシニア向けを意識した機能となり、AndroidでもApple Watchが使えるとかそういうことではありません。
子供の位置情報を知ることができたり、連絡先を管理することを可能にした「見守り」的な機能です。
現在のところ、セルラーモデルのみ、かつキャリアはauしか対応していないなど、広く開放された機能とは呼べないものの、Apple WatchがiPhoneを必要としなくなったという意味では、新たな方向を示した機能と言えそうです。
Apple Watch Series 6の残念ポイント
Series 6に限ったことではないんですが、バッテリー周りの進化がなかったのは残念でした。
公称値だと18時間と言われてますが、体感的にもだいたいそのくらいだと思います。つまり1日に1回は充電しなきゃいけないんですよね。

充電が必要なデバイスを複数管理するのって地獄じゃないですか。もう少し長時間持つようになると嬉しかった。
しかし、今回実はひっそり充電周りのアップデートがあり、約1.5時間でフル充電できるようになりました。
これまでは約2時間程度かかっていたので、より短時間で充電できるのは歓迎すべきアップデート。
ただ、各種センサーによるトラッキングを行えるのがApple Watchの醍醐味ですから、可能な限り1日中つけているのが理想です。
僕は2台以上のApple Watchを、寝るときと、それ以外で使い分けているのでバッテリー管理にはそこまで困りませんが、普通そんなことしないと思うので、できればもう少し長くバッテリーが持つようになることを期待したいですね。
ちなみに、決済周りを任せているApple Watchが外出時にバッテリーがなくなると絶望するので、僕はApple Watch用モバイルバッテリーを持ち歩いています。

もしバッテリー周りに不安があれば合わせてチェックしてみてください。

Apple Watch Series 6 レビューまとめ
ということで、Apple Watchの最新モデルSeries 6をレビューしました。
基本的に健康 of 健康という方向に突き進んでいるApple Watchなわけですが、Apple公式のApple Watchのページには、でかでかとこう書いてあります。

Apple Watchを選ぶ理由は「健やかな毎日のための究極のデバイスであること」だそうです。
様々な通知を効率的に受け取ることで時間を管理し、フィットネス、ヘルスケア機能で健康を管理する、自分と自分を支えてくれる人のためのデバイスと言えるのかもしれません。
「いや、そんな意識高い系じゃないし」と思っていた僕でさえ、睡眠トラッキングや消費カロリーを確認するようになってしまったのは紛れもなくApple Watchマジック。
最初に言ったとおりSeries 5からの乗り換えは特別な理由がない限りしなくていいかなと思いますが、それ以前のWatchを使っている人や、初購入の人にはアリなデバイスだと思います。
「通知や決済が可能な時計」として使うのも便利なApple Watchですが、他にも使い方の幅は広いので、気になったらぜひチェックしてみてください。
今日は以上です。それではまた。
Series 6 GPSモデル
Series 6 セルラーモデル
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