こんにちはオガワ(@misc_log)です。
ようやく有名メーカーからMagSafeモバイルバッテリーが発売されてはじめていますが、あのHyperからも登場しました。
それがこの「HyperJuice Magnetic Wireless Battery Pack」。
最大7.5Wのワイヤレス出力に加え、最大12Wの有線出力を備えたモバイルバッテリーで、iPhone 12シリーズにくっつけるだけで充電できる使い勝手の良いアイテムです。
Hyperブランドを国内で販売するロア・インターナショナルよりサンプルを提供したもらったのでレビューします。
HyperJuice Magnetic Wireless Battery Packの特徴
モバイルバッテリーやUSB周りの機器を製造するメーカーであるHyper。中でもHyperjuiceシリーズはあまりにも有名。
そのHyperjuiceシリーズのマグネット式モバイルバッテリーがこの「HyperJuice Magnetic Wireless Battery Pack」です。
MagSafeモバイルバッテリーは信頼性あるメーカーのものがほとんどない中、先日発売されたAnkerに引き続き、Hyper製がやってきました。これは期待が大きい。
ただ、こちらもAnker製と同様に、MagSafe対応ではなく「Qi + マグネット」という、従来型のワイヤレス充電にマグネットを内蔵したもの。
くっつくて使えるといった「使い勝手」という面ではMagSafeと遜色ないですが、充電性能はMagSafeとは異なる製品です。
主なスペックはこちら。
容量 | 5,000mAh |
出力 | ワイヤレス × 1(7.5W) USB-C × 1(12W) |
パススルー | 対応 |
サイズ | 9.7 x 6.3 x 1.7 cm |
重さ | 約135g |
カラー | ブラックのみ |
価格 | 4,208円〜(クラファン価格) |
比較対象になるはやはりAnkerの「PowerCore Magnetic 5000」でしょう。ということで、スペックを並べました。
Hyper | Anker | |
---|---|---|
容量 | 5,000mAh | 5,000mAh |
入力 | USB-C × 1(12W) | USB-C × 1(11W) |
出力 | ワイヤレス × 1(7.5W) USB-C × 1(12W) | ワイヤレス × 1(5W) USB-C × 1(10W) |
パススルー | 対応 | 対応 |
サイズ | 9.7 x 6.3 x 1.7 cm | 9.3 x 6.2 x 1.6 cm |
重さ | 約135g | 約132g |
カラー | ブラックのみ | ブラックのみ |
価格 | 4,208円〜 | 約3,990円 |
容量はどちらも5,000mAh。ロスがあるためiPhone 12 Proだと約1回弱(約90%程度)の充電能力。
Ankerより優れたポイントは主にふたつ。
- ワイヤレス充電が7.5WとiPhoneのQi上限にしっかり対応している。
- USB-Cでの入出力が12W。
Ankerが発売したとき「なんで5Wなの?7.5Wでしょそこは」と感じた人からすると、「そう、それだよ」というスペックになってます。
充電性能はHyperが強い。ただし、サイズはAnkerより少し大きい。そんな感じの製品です。
では、詳細を見ていきます。
HyperJuice Magnetic Wireless Battery Packの外観やサイズ
左右の曲線が特徴的なデザインの本体。
側面が緩やかにカーブしており、グリップしやすくなってます。
電源ボタンとバッテリー残量を示すインジケーターもこちらの面に。インジケーターは多くのモバイルバッテリー同様、ひとつが25%の残量を示します。
下部にUSB-Cポート。
ひっくり返すと充電エリア。こちらの面だけ色が変わり、金属ではないですが金属風。
見えないからいいんですけど、各種適合表示や仕様表示がわちゃわちゃあって、この面はAnker製のほうがシンプルでいい。
こうして並べてみるとAnker製はグレーのようなブラックですね。Hyper製は深いブラック。
サイズ感は、手の中いっぱいに広がる感じで超小型ってわけではないです。
実際、Anker製と比べると、長さ、幅、厚み、それぞれわずかに大きい。差は数mmなので写真で見るとわかりづらいですが、手の中に入ると違いは感じます。
重量は約135g。Ankerと比べると約3g重いですが誤差の範囲。
見た目や全体的なクオリティという意味ではかなりいいですね。デザイン的にも優れた製品が多いHyperらしい仕上がりになってます。
HyperJuice Magnetic Wireless Battery Packの充電性能や使い勝手
スペック的には期待できる性能である本機ですが、その充電性能と使い勝手はどうなのか?詳しく紹介します。
充電性能をチェック
まずは肝心の充電性能。iPhone 12 Proを使ってチェックしました。下記3つで比較してます。
- HyperJuice Magnetic Wireless Battery Pack → 最大7.5W
- Anker PowerCore Magnetic 5000 → 最大5W
- Apple純正のMagSafe充電器 → 最大15W(参考まで)
バッテリーは0%で電源が落ちた状態でスタート。バッテリー充電の最適化設定はOFFにしてあります。
経過時間 | Hyper | Anker | 純正 |
---|---|---|---|
– | 0% | 0% | 0% |
10分 | 5% | 4% | 13% |
20分 | 12% | 9% | 22% |
30分 | 16% | 15% | 29% |
60分 | 32% | 30% | 49% |
90分 | 46% | 46% | – |
120分 | 62% | 62% | – |
150分 | 76% | 75% | – |
180分 | 82% | 82% | – |
190分 | 85% | – | – |
200分弱 | – | 86% | – |
60分くらいまでは差をつけていましたが、その後はAnkerと同程度の速度まで落ちているので、発熱により出力が抑えられている様子。
結果的にはどちらもiPhone 12 Proを1回フル充電することはできず、85%程度でバッテリー切れ。しかし、Hyperのほうが約10分程度速く85%に到達しており、最大出力の高さを発揮しました。
思ったより差がでなかったなという印象ですが、10回充電すれば約1時間40分もの差がつくため、回数を重ねると効いてくるかなといった感じ。
まあ正直言ってどっちも別に速いとは思わないんですが、「HyperJuice Magnetic Wireless Battery Pack」はQi × iPhoneという範囲では限界まで仕様を持ち上げているため、これ以上となると「正式なMagSafe対応」を待つしかないですね。
そして、もうひとつ充電におけるトピックとしては、本機はUSB-Cによる最大12W充電が可能です。ワイヤレスより速度が欲しいときに有線を使うと効果的。
18WあればiPhoneを30分で50%回復できるためもう少し欲しいところですが、Anker製は10Wだったので、それは超えてきました。
ただ、残念なのが、AnkerはUSB-C to USB-Cケーブルが付属したんですがHyperには付属しません。まあ持っている可能性も高いと思いますが、なければ用意する必要があります。
また、Anker製と同じくパススルー充電にも対応しており、iPhoneを充電しながら本体にも給電できます。
実質、USB-CケーブルでiPhoneを充電できる状態なので、Lightningがいらないのが大きなメリット。
加えて、USB-Cポートは「HyperJuice Magnetic Wireless Battery Pack」本体の充電にも使われますが、入力も12Wに対応。
Anker製は11W入力なので、若干ですが本体への充電もHyperのほうが速い。
このように、ワイヤレス充電、有線充電、本体への充電などなど、充電性能は総じてAnkerを少し上回った製品です。
ちなみに、本機はMagSafe対応したものではないですが、MagSafe用NFCは内蔵されているようで充電時の専用表示はありました。
全体的な使い勝手はやはり良い、でも残念なところも
マグネット式ワイヤレスの優れた特徴は、くっつけてさえいれば給電されることです。
そのため、いかにくっつけたままにしておけるか、そして、その状態で使えるかがとても重要なわけですが、本機はそういった意味でも実用的なレベルに仕上がってます。
持ち上げても外れない、安定感ある吸着力。
MagSafe対応ケースであれば、もちろんケースをつけたままでも使用可能。
使う上ではもちろん見た目も大事。デザイン性も備えた本機は、iPhoneの背面に貼り付くたたずまいも良い。
持った感じ的には、それなりに大きさ・重さは感じますが、本体がラウンドしているためちゃんとグリップします。
ただ、iPhone 12 miniで使った際に残念なポイントがありました。なんと、カメラにしっかりと映り込みます。
実際にiPhone 12 miniで撮影した写真がこちら。左下の黒い影に注目。
カメラユニットにはギリギリで干渉しないんですが、厚みがあるためカメラの画角内に微妙に入っちゃうんですよね。
回避する方法としては、写真を撮るときにモバイルバッテリーを横に向けると映り込みは発生しません。
しかし、いちいちやるのは実にめんどくさい。充電する分には問題ないですが、充電したままカメラを使うと非常に残念なことになるので、iPhone 12 mini勢は注意が必要。
というわけで、Anker PowerCore Magnetic 5000よりもサイズが大きい分のデメリットはやはりあります。
iPhone 12 miniのカメラ干渉もそうですが、握った感じのサイズ感や手の中でのおさまり具合という意味でも、比べるとそれなりに大きさは感じますね。
HyperJuice Magnetic Wireless Battery Packレビューまとめ
Hyperから出たマグネット式ワイヤレスモバイルバッテリー「HyperJuice Magnetic Wireless Battery Pack」をレビューしました。
7.5Wのワイヤレス出力という、Qi + マグネットという範囲ではiPhoneの上限までの仕様を搭載した本機。
少しでも充電速度や性能を追い求めたいという人にとっては最適な1台と言えますが、iPhone 12 miniのカメラ干渉など使い勝手に影響する部分もあるため、そのあたりのトレードオフを考慮する必要はあります。
最後に良いところ・残念なところをまとめます。
バッテリー周りのガジェットは特にですが、有名メーカーであることは一定の安心感につながるもの。
Ankerに引き続きHyperという選択肢が増え、マグネット式モバイルバッテリーも検討しやすくなってきたと思うので、もし気になったらチェックしてみてください。
今日は以上です。それではまた。
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