こんにちはオガワ(@misc_log)です。
少しでも安くiPhoneを購入したいなら廉価版であるiPhone SEシリーズが有力候補。
そのSEシリーズ第3世代となるのがこのiPhone SE3。
特殊な場合を除けば全iPhoneの中で最も安く購入できるモデルですが、なんとiPhone 13 シリーズと同じ高性能チップ(CPU)を搭載しています。
さて、そんな高性能廉価版iPhoneは一体どんなデバイスで、どの程度使えるものなのか、使用感を交え紹介します。
iPhoneの購入を検討している人の参考になれば。
iPhone SE3はコスパのいい生活iPhone
こちらがSEシリーズの最新機種であるiPhone SE3。前モデルから2年ぶりの登場です。
前モデルと全く同じ筐体となり、見た目では全く違いがわかりません。
ではSE3は何が進化したのか?それはチップ(CPU)です。最新iPhoneと同じ高性能A15チップを搭載したのが大きな特徴。
もうひとつ、iPhone SE3は5Gに対応しました。使うか使わないかは別として現代らしいアップデート。
また、A15を搭載したSE3は、Touch ID(指紋認証)が使える最も高性能なiPhoneであることも忘れてはいけません。
円安の影響もあって価格的には前モデルより高くなってしまいましたが、それでもなお最も安く買えるiPhoneがこのiPhone SE3です。
Apple StoreでのiPhone SE3の価格
容量 | 価格 |
---|---|
64GB | 57,800円 |
128GB | 63,800円 |
256GB | 76,800円 |
SEは一体どんなiPhoneか?
iPhone SEってどんなiPhone?と聞かれたとき、僕は「生活iPhone」と答えてます。
SEを楽しみにしている人を否定するわけではないのですが、最新機能をモリモリ備えているわけではないですし、基本的にキラキラ・わくわくするような要素は0です。
iPhone 13シリーズのように高性能なカメラシステムや顔認証、そして大きくてなめらかに動くディスプレイ・・などはありません。
しかし、iOSでできるほとんどのことはSEでもできるんです。
App Storeにある複数のアプリも使えるし、Apple Payでの支払いも可能。Apple Watchの親機にだってなれます。
つまり、価格をおさえてiOSシステムを手に入れるならこれほどコスパの良いiPhoneはありません。実際、社用携帯としてSEを採用しているところは多いです。
派手なことはできないけど低価格で堅実にiOSが動く。そういった意味で生活密着型の生活iPhoneと僕は呼んでます。
どんな人にiPhone SE3はおすすめか
「家族や仲のいい友人がiPhoneだから、iPhoneの方が何かと都合がいい。でもそんなハイスペックな機種はいらない。」
といった場合に検討するデバイスとしては優秀です。それ以外にも、
- 両親にiPhoneをもたせたい
- とにかく安くiPhoneを買いたい
- よくわからないし、そんなに多機能なものはいらない
- 絶対に指紋認証(ホームボタン)がいい
これらに当てはまる人にはとてもコスパのいいiPhoneです。
一方で、上記のような理由がない限り選ぶ意味はそんなにありません。特にSE3は価格の上昇もあってiPhone 12 miniと約12,000円程度と微妙な価格差となりました。
やはり総合的な性能で上位機種にはかなわないため「Touch IDが必要なんだ!」という人が検討する機種かなと思います。
ちなみに、今SE2なんだけどSE3に乗り換えるべきか?で言うと、乗り換えはあまりおすすめしません。そこまで大きな変化はないのであまり得られるものはなさそうというのが正直なところ。
そのあたりも含め詳しくレビューしていくのでぜひ最後までご覧ください。
iPhone SE3をレビュー
では、第3世代目であるiPhone SE3の詳細を見ていきます。
外観は前モデルとほぼ同じ
前述の通りiPhone SE3はSE2と同じ筐体が使われています。ベースはiPhone 7とほぼ同じなので2016年頃の端末デザインです。
SE3のカラー展開はミッドナイト、スターライト、REDの3色。僕はミッドナイトを選びましたが、やや青みががっていて品があるなという印象。
サイドの操作ボタン周りも変わらず。
充電端子もおなじみのLightning。
あらゆる部分でほぼ前モデルと同じなのですが、前面と背面のガラスがより強固なものになっていて割れにくくなっているようです。まあ、見た目では一切わかりませんけど。
ホームボタン・Touch IDは安定の使い心地
顔認証とよく比較される指紋認証。どちらにもメリット・デメリットはありますが、「指紋認証からどうしても離れられない・・」という人も多いはず。
iOSのアップデートによりマスクをした状態でもFace IDが使えるようになりましたが、iPhone 12以降とまだまだ限定的。
というか、そもそも顔向けたくないけどロック解除したいシーンは多いじゃないですか。決済するときとか。
また、実はiPhoneは横に向けているとFace IDが使えません。
そんなときでも指さえあればロック解除できるTouch IDはやはり魅力。
現行のiPhone上位機種は顔認証しか搭載していないため、指紋認証ができるSE3はそれだけで価値があります。
この1点のみでSEしか考えられないという人も多いはずですが、他iPhoneとの最大の機能差異がここになります。
コンパクトで使いやすいサイズ感
SE3の魅力を語る上で外せないのはサイズ感。片手でおさまるちょうどいいサイズです。
手に馴染むので危なげなく使用可能。手の小さい人でも扱いやすいと思います。
画面の端にも手が届きやすい。
ただ、SE2のときはこのサイズ感が大きなアドバンテージだったんですが、今はiPhone 12 miniやiPhone 13 miniが存在するので唯一無二というわけではなくなってしまいました。
画面サイズはmini系iPhoneの方が大きいですが、だいたいのサイズ感としてはほとんど一緒。そのため、小さいだけなら今は他に選択肢もありますね。
処理速度より効率改善の恩恵を感じる
SE3はiPhone 13シリーズと同じA15チップを搭載。メモリもSE2より大きくなりました。
iPhone | SE3 | SE2 |
---|---|---|
チップ | A15 | A13 |
メモリ | 4GB | 3GB |
ベンチマークを比較してみましたがやはり数値上は順当に向上しています。
iPhone | SE3 | SE2 |
---|---|---|
シングルコア | 1727 | 1335 |
マルチコア | 4315 | 3194 |
これは喜ぶべき進化ではありますが、SE2のA13も十分高性能なので体感で速度アップがわかるかというと微妙です。
ただ、チップが最新になることは何も速くなるだけがメリットではありません。
処理効率が改善することでバッテリー持ちがよくなる、発熱がおさえられる・・などの効果があります。実際にSE3はSE2に比べて同じ作業をしたときの発熱が少ないです。
というわけで、SE3は速度的な意味よりも処理効率による恩恵を強く感じる機種になってると感じます。
電池持ちはiPhone 12 miniと同等くらいにはなっている
コンパクトであることのトレードオフとしてバッテリーに課題のあったiPhone SE2。SE3ではそこを改善してきました。
下記の表はそれぞれのバッテリー容量と消費電力を簡単に測ってみた結果です。
iPhone | SE3 | SE2 | 12 mini |
---|---|---|---|
バッテリー容量 | 約2,000mAh? | 1,821mAh | 2,227mAh |
Youtube1時間 の消費 | 10% | 20% | 12% |
24時間待機の消費 | 26% | 32% | 28% |
容量的にはSE3は約2,000mAhと言われており、SE2と12 miniの間くらい。実際の消費電力的にはだいたいiPhone 12 miniと同じくらいでしょうか。
SE2に比べバッテリー容量が増加しただけでなく、A15チップの恩恵でバッテリー持ちは多少改善された印象です。
しかし、これでハッピー!・・とはならないのが残念なところ。5G通信するとバッテリーがメキメキ減っていきます。
また、ゲームも消費が激しいためハードにプレイする人にはやはりSEのバッテリーは結構厳しい。
というわけで、多少良くはなりましたがバッテリーはやはり弱いです。
通勤・退勤・昼休みメインくらいの使い方なら1日持つと思いますが、モバイルバッテリーは手放せないものになりそう。
急速充電に対応
SE3はSE2と同じく急速充電に対応してます。急速充電すれば30分で約50%のバッテリーを回復させることが可能です。
急速充電に必要なケーブルは付属していますが充電アダプタは付属していません。急速充電には約20Wのアダプタが必要なので、それは別途購入が必要です。
iPhoneの急速充電にまつわる仕組みや、もっと詳細な必要なものを知りたい人はこちらも合わせてどうぞ。
また、Qiワイヤレス充電にも対応しているため置くだけ充電も可能です。しかし、マグネットでiPhoneの背面に貼り付くMagSafeには非対応となってます。
カメラ性能は同じだが処理性能は向上した
iPhone SE3とSE2のハードウェアとしてのカメラ性能は同じ。どちらも1,200万画素の美しい写真を撮影できます。
iPhone | SE3 | SE2 |
---|---|---|
カメラ | 1,200万画素 (広角) | 1,200万画素 (広角) |
ポートレートモード | 人物限定 | 人物限定 |
ナイトモード | なし | なし |
HDR | スマートHDR4 | スマートHDR |
基本的に目で見てわかるような違いはなくどちらも十分な撮影能力を持っています。
一応、SE3はチップがA15となったことでスマートHDR4に対応したりなど画像処理性能は向上しています。
そのため、細かく見ればSE3の方が画質はいいはずですが、パッと見でわかるようなものではありません。
そしてSE3では新たにフォトグラフスタイルに対応しました。写真の色味を事前に調整して撮影することも可能です。
というわけで、SE2とSE3ではカメラ性能に実質的な大きな差はありません。これだけ写真が取れれば十分実用的。日常使用で困ることはないと思います。
ただ、夜景をより美しく撮影できるナイトモードや、モノを対象としたポートレート撮影あたりには非対応。
そういったより高度な写真・動画撮影がしたければiPhone 13 Proなどの上位機種が必要です。
iPhone SE3の価格について
ざっとiPhone SE3の性能や使用感について紹介しましたが、最大の問題は価格です。
SE3は最安が57,800円。実はSE2に比べて約8,000円高くなっています。これが個人的にはiPhone SE3の最も残念なところだと思ってます。
iPhone SE2は5万円を切る価格だったのでめちゃくちゃお得感ありました。
バッテリーが弱かろうが、カメラが最新機種に比べて劣っていようが、そんなことは吸収できる価格感だったわけです。
ところが、円安の影響もあってかSE3は結構割高になってしまったな・・という印象。
サイズ感的に同じようなmini系iPhoneと価格を比べてみました。Apple公式の価格です。
容量 | SE3 | 12 mini | 13 mini |
---|---|---|---|
64GB | 57,800円 | 69,800円 | – |
128GB | 63,800円 | 75,800円 | 86,800円 |
256GB | 76,800円 | 87,800円 | 98,800円 |
13 miniだと結構差がありますが、iPhone 12 miniとは価格差約12,000円なので十分狙える感じですよね。
ホームボタンや指紋認証にこだわりがないのであれば12 mini・・という選択も見えてきますね。
とはいえ、SEは売れ筋なので各キャリアを中心に値引きやキャンペーンが積極的に行われます。そういった情報をチェックしていればお得に購入することができると思います。
iPhone SE3レビューまとめ
以上、iPhone SEの第3世代、iPhone SE3をレビューしました。
SE3はただ単に機能が絞られた廉価版ではなく、上位モデルにもない指紋認証を備えたA15搭載端末であることが最大の魅力です。
一方で、価格が高くなっているのがやはり残念な点。ホームボタン・指紋認証が諦められるのであれば上位モデルを狙うのも選択肢のひとつです。
というわけで、前述の通りこれらに該当する人にSE3はおすすめです。
- 両親にiPhoneをもたせたい
- とにかく安くiPhoneを買いたい
- よくわからないし、そんなに多機能なものはいらない
- 絶対に指紋認証(ホームボタン)がいい
高くなったとは言え、最も安く買えるiPhoneであることは間違いありません。価格をおさえてiOSデバイスを手に入れたい人はぜひチェックしてみてください。
今日は以上です。それではまた。
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