こんにちはオガワ(@misc_log)です。
突然ですが、みなさんは室内のCO2管理どうしてますか?
「別に何もしてない」と答えたあなた!・・・僕もそうでした。いやきっと、多くの人がそうでしょう。
地球環境に影響を及ぼすとされるCO2ですが、室内においても「このくらいがいい」とされている基準が実はあるんです。
その基準値を大きく超えると・・倦怠感や頭痛、眠気などに繋がるため集中を妨げる原因になります。つまり仕事や勉強のパフォーマンスに影響します。
そのため二酸化炭素濃度計測器、いわゆるCO2センサーを部屋に置いてチェックするのが大事。
・・・というのは知ってたんですけどね。どうも自分から取りに行くだけ(見るだけ)なのがうーんって感じなので、スマートホーム連携できるやつ早くでないかなーと思ってました。
そんなときに見つけたのがこの「+Style(プラススタイル)」のCO2センサー。
待望のスマートホーム対応したモデルで、CO2濃度をiPhoneに通知したり、家電操作のトリガーにしたり、そこに加え、ログを残すことができます。
これを置いたところデスクがさらに快適になったので、一体どういったものなのか、どんな使い方をしているのかなど詳しく紹介したいと思います。
「どうも自宅作業だとパフォーマンス出ないんだよな・・」とお嘆きの方はぜひ最後までご覧ください。
+Style(プラススタイル)のCO2センサーってどんなもの?
まずこのCO2センサーは一体どんなものなのかについて簡単に紹介します。
メイン機能はその名の通り空気中のCO2濃度を計測するもの。ppmという単位で表されるCO2濃度を400ppm〜9,999ppmの範囲で測定できます。
CO2濃度の測定は厚生労働省が推奨しているという「NDIR方式」。実測値を3秒毎に更新して表示できます。つまり、高い精度でリアルタイムにCO2濃度を知ることができます。
このような感じでCO2濃度の移り変わりを視覚的にわかりやすく表現してくれます。
他にも温度・湿度を計測するセンサーも備えているため温度計や湿度計としても使え、それらの値でも家電操作が可能です。
そして、+Styleアプリと連携することで、CO2、温度、湿度の推移、過去データのエクスポートに加え、iPhoneへの通知が可能になります。
もちろんスマートホーム連携も可能。アレクサやGoogle Homeに対応してます。
1,350mAhのバッテリーを備えており、充電さえしておけば単体でいろんな部屋に持ち込んでCO2計測することも可能です。
充電用のアダプタが付属してくるんですが、本体へはUSB-Cが挿せるので適当なUSB-Cアダプタを使っても問題ありません。
本体デザインもシンプルなので、どこに置いても違和感なくインテリアに馴染みます。が、カラーは白だけ。黒好きの僕たちにとっては残念なところです。
スタンドがついているため角度をつけての設置も可能。
念の為誤解ないよう付け加えておくと、このアイテムはあくまでもセンサーであるため家電操作そのものを行えるわけではありません。
このセンサーの値をもとに、他+Style製品と連携して家電操作が可能になります。誤解しやすいところですのでご注意ください。
+Style(プラススタイル)のCO2センサーで書斎の空気環境を改善!
では次に、僕がこのCO2センサーをどのように使っているかを紹介していきます。
僕が取り組んだのは書斎の空気環境改善です。
これまで書斎でCO2を測ったことがないため、そもそもどんな状態なのかがまずわかりません。ただ、狭い空間のため「空気のよどみ」みたいなものはひしひしと感じてました。
我が家は鉄筋コンクリート造のマンションのため気密性が非常に高く、換気もしたりしなかったりと気分任せ。そんな状況下で呼吸しまくるわけですから、CO2濃度的には劣悪な環境であるに違いないと思っていたんです。
そんなわけで、一応働く環境として空気環境の改善を目指すことにしました。
改善と言ってもやったことはシンプルで「CO2濃度が特定の値になったらサーキュレーターをON。それと同時にiPhoneに通知を出して窓開けを促す」というもの。
シンプルですがこれが非常に効果的。適切なCO2濃度に保たれ、書斎が常にパフォーマンスを発揮しやすい環境へと生まれ変わりました。
難しいことは何ひとつ無く必要なものさえ揃えば簡単に実現できます。その方法を詳しく紹介していきます。
目指すCO2濃度の基準
改善するにあたっては、CO2濃度の状態をどうすればいいのか?これを決めておく必要があります。
前述の通り、建物内のCO2には厚生労働省が定めた衛生管理基準があり、それによると1,000ppm以下であることとされてます。つまり「1,000を超えると衛生基準を満たしてない」ということになるわけですね。
というわけで、1,000ppmをしきい値として考えていくことにしました。
弊書斎はパーフェクトブラック環境だった
そして次に必要なのは現状把握です。まずはありのままの状況を計測してみます。
こちらの画像はAmazonからプラススタイルCO2センサーが届き開封した直後の数字。
いきなりギリです。このとき書斎にはまだ30分しかいません。なるほど、30分ですでに1,000ppm近いとは優秀なブラック環境の匂いがします。
開封して触ること30分。書斎に入ってから約1時間で見事に基準を超えました。
わずか60分で1,000オーバーとはエリートブラック環境の匂いすらしてきます。
せっかくなので3,4時間ほど換気をせず締め切って作業してみました。まあそんなこと日常的によくやることです。その結果がこちら。
うすうす気づいてはいましたが、残念ながらやはり弊書斎はパーフェクトブラック環境だったようです。
2,500ppmは仕事におけるパフォーマンスという観点では「かなりヤバい」らしく、こちらの記事によると、2500ppmの環境で9種類の意思決定をさせたら7つでヤバい結果になったそうです。
約8割ヤバいってことなので完全にポンコツと言っても差し支えないでしょう。
これで生産性が・・とか、効率的なデスク環境が・・とかイキってたわけですから、そういった僕のコンテンツを見てくださっていた方々にはお詫びの言葉もございません。
こまめな換気が最も効果的
パーフェクトブラック環境であることはわかったわけですが、それをどのように改善するかを検討します。
- 空気清浄機をつける
- サーキュレーターをつける
- 窓を開けて換気する
などが思い浮かびます。しかし実は、空気清浄機はCO2濃度を下げることは基本的にできません。サーキュレーターも閉め切った室内で使ってもよどんだ空気をかき混ぜるだけになるため無意味。
つまり、CO2濃度を下げるには基本的に換気が必要です。太古の昔から存在する換気という技法を使い、部屋に充満したCO2を外に出し、空気を入れ替えるわけです。
そこに加え、サーキュレーターを稼働させることでより効率的に換気ができます。
というわけで、「CO2濃度が特定の値になったらサーキュレーターをON。それと同時にiPhoneに通知を出して窓開けを促す」という超絶どシンプルな戦略でいくことにしました。
CO2トリガーでサーキュレーターを動かすのに必要なものと設定
実行するにあたり必要なのはこの3つ。
- CO2センサー
- サーキュレーター
- スマートプラグ
サーキュレーターはスマートプラグで通電状態を管理するため、ボタンやリモコンではなくコンセントへの電源抜き差しでON、OFFを制御できるものが必要。
僕が使っているボルネードのサーキュレーターはクラシックな見た目通り電源周りもクラシックなので余裕で対応できました。
スマートプラグはプラススタイル製である必要があります。そうでないとCO2センサーと連携できません。
処理の流れはとてもシンプルです。
- CO2濃度が1,000ppmになったらスマートプラグをON。
- iPhoneに通知。
- iPhoneからの通知を見て窓を開ける(手動)
そして、サーキュレーターを手動で止めるのめんどくさいので、CO2濃度が650ppmくらいになったら止めるという設定もつけておきました。
設定は+Styleアプリの「スマートモード」から行います。超簡単です。ただ、事前に+Styleアプリの設定やスマートプラグの設定は終わらせておく必要があります。
それ自体も難しいことは一切ないので簡単にできると思います。ここでは、上記の処理をするスマートモードの作り方だけ簡単に紹介します。
これで完了です。スマートプラグにサーキュレーターのコンセントを挿しておけば稼働します。
CO2濃度は大きく改善
実際にこのシステムを稼働させたところCO2濃度は大きく改善しました。
こちらは朝6時30分くらいから作業を始めたある1日の様子です。8時前後で1,000ppmになり、その後システムが稼働して1,000ppm以下に下がり、そしてまた13時頃を目処に1,000ppmに・・といった状態がわかります。
CO2濃度が規定の値になるとこのように通知がやってきます。
この通知はもちろんApple Watchでも受け取れるので、通知を受け取ったらとりあえず窓を開けます。
開けた直後からみるみるCO2濃度は下がっていき、規定のCO2濃度になるまでサーキュレーターが窓に向かって中の空気を押し出す・・ということをしています。
恐らく10分も開けていれば十分なんですが、CO2濃度の下がり方にはムラがあるのでだいたい30分〜くらい開けっ放しにしてます。
これにより常に1,000ppm以下に保つことができるため、書斎が最大のパフォーマンスが出せる環境に生まれ変わりました。
データのエクスポートもできるため、自分のパフォーマンスが良かったと感じる日とその日のCO2濃度の関係とか、そういった振り返りもその気になればできます。
データエクスポートは日、週、月、年単位でエクスポートでき、日データだけは1週間まで。それ以外は1年遡れます。
課題も少なからずある
理想的な書斎環境にはなったものの課題も存在します。
CO2濃度が3秒に1度という高い頻度で計測されるため、しきい値をまたいだあたりで動作が重複する場合があります。
具体的には、1,000ppmでサーキュレーターを動かすというアクションが繰り返し実行される場合があります。
例えば、999ppm→1,000ppmになったのでサーキュレーターをON。これは問題ない動作です。しかし、ppmの値は「ゆれる」ため、1,000ppm→999ppmに一旦下がり、そしてまた1,000ppmに戻るという動きをする場合があります。
このときにもう一度サーキュレーターONの処理が走ります。まあ命令的には正しいのですが、すでにサーキュレーターは動いているため意味はありません。つまり、無意味な通知を受け取るわけです。
もっと言うと、サーキュレーターを止めるアクションのときも同じことが起きる場合があります。
まあ、通知を繰り返し受け取る以外に実害はないのですがちょっとモヤっとするポイントです。
リアルタイム性の高い計測が可能であることはCO2センサーとしては優れた性能と言えますが、トリガーとして使う場合にはそういった課題もあるんだなということがわかりました。
タイミングを知ることが重要
ここまでご覧いただいた人の中には、いやいや、ただ単に1時間くらいに1度換気すればいいだけでは?と、鋭い突っ込みを入れたくなった方がいるかもしれません。
認めたくはないのですが基本的にはその通りです。
しかしCO2濃度を計測するようになって、同じ室内で同じように呼吸していてもCO2濃度の上がり方はそのときによって異なることがわかりました。
つまり1,000ppmに到達するまでの時間が一定ではないんですよね。部屋に自然給気口は備えられていますが、外の状況(風量とか?)や、他の部屋の状況など、住まい全体の空気の流れによっても左右されているようです。
そのため、ベストなタイミングで換気するという意味ではやはりCO2濃度をトリガーにアクションするのが最も合理的。
ひとつ例外なのは「開けっぱなし」です。これは無敵。
冷暖房効率やTV会議などを考えるとなかなか難しいと思いますが、開けっぱなしにできるならそれが一番最強だなと今回のことで学びました。
+Stlye(プラススタイル)のCO2センサーで自宅作業のパフォーマンスを上げる方法まとめ
以上、スマートホーム連携できるプラススタイルのCO2センサーと、その活用法の一例を紹介しました。
感覚的に行っていたことが定量化され、さらにシステム化(半手動ですが)することで書斎環境がより充実しました。
めちゃくちゃ満足はしたんですが、他にもアイデア次第でできることはあると思うので、今後も模索を続けていきたいと思っております。
「どうもパフォーマンス上がらないんだよな・・」と感じているリモートワーカーの皆さんはぜひチェックしてみてください。
今日は以上です。それではまた。
最新のデスクツアーはこちらでご紹介しています。
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