こんにちはオガワ(@misc_log)です。
防水で耐衝撃系のポータブルSSDといえばSanDisk?いやいや、それだけじゃないんです。
さらに優れた防水・耐衝撃性能を備えたポータブルSSDがあります。それがこの「CalDigit Tuff nano Plus」。
もはやデータ転送の速さはあたりまえ。入れたデータを環境に左右されずいかに守るかが問題です。さらに見た目もおしゃれだと最高。
おしゃれ、高速、防水、防塵、耐衝撃・全てを兼ね備えたポータブルSSDです。
日本でCaldigit製品を展開するアヤラデザインさんに提供してもらい試してみたところ、非常に優れたポータブルSSDだったので詳しくレビューします。
転送速度だけでなく、ハードな環境での耐性、見た目もこだわったSSDを探している人はぜひチェックしてみてください。
CalDigit Tuff nano Plus 2TBはこんなSSD
CalDigit Tuff nano Plusは2TBの容量を持ったポータブルSSD。
いきなりですがこちらの写真をごらんください。
念の為状況を説明すると、完全に水没しています。普通のSSDでこんなことになったら膝から崩れ落ちる瞬間です。
でもTuff nanoは大丈夫。IP67認証を持っており、水深1mで30分浸しても大丈夫と言われる防水性能を持ってます。
さらに3mからの落下にも耐えるとされる耐衝撃性能まで備えており、「データをいかに守るか」という点で非常に優れた性能を持っているポータブルSSDです。
Tuff nanoは「Plus」がつくものとつかないもので2種類あります。それぞれのスペックがこちら。
性能 | Tuff nano | Tuff nano Plus |
---|---|---|
容量 | 512GB、1TB | 2TB |
接続 | USB-C (USB 3.2 Gen 2) | USB-C (USB 3.2 Gen 2) |
読込 | 最大1,055MB/s | 最大1,088MB/s |
書込 | 最大900MB/s | 最大1,087MB/s |
サイズ | 約7.6×5.5×1.45cm | 約10×5.5×1.45cm |
カラー | レッド、グリーン、 ブルー、ブラック | ブルー、ブラック |
特徴 | IP67、3mの落下耐性 | IP67、3mの落下耐性 |
今回レビューするのはTuff nano Plus。最も上位版にあたる製品で、容量が多く、転送速度がより高速なのが特徴的。
Tuff nanoは4色、Tuff nano Plusは2色展開で、デザインもおしゃれ。性能にこだわっただけでなく見た目にも気を使われた製品です。
世にある多くのポータブルSSDはざっくり3種類の転送速度に分けられます。
- 500MB/s前後
- 1,000MB/s前後
- 2,000MB/s以上
Tuff nanoシリーズは最大1,088MB/s であるため速度的には真ん中に位置するモデル。
しかし、2,000MB/s以上のSSDは数が少なく価格的にもまだまだ一般的とは呼べないため、事実上はトップクラスに高速な部類にあたるポータブルSSDです。
ちなみにCalDigitというメーカーを知らない人も多いと思いますが、CalDigitはApple製品の周辺機器を多く製造・販売しており、米国を中心に非常に支持を集めるメーカーです。
TS3 PlusやTS4といったドッキングステーションはあまりにも有名な存在。TS3 PlusはApple Storeでも販売されています。
このTuff nanoも多くの米国メディアにて高い評価を得ている製品です。
というわけでまずは外観やデザイン、その後、転送速度や性能について見ていきます。
CalDigit Tuff Nano Plus 2TBの外観やデザイン
こちらがCalDigit Tuff Nano Plusの外箱。
中にはプラスチック製のハードケースとともに本体が格納されています。
付属品は、本体、約25cmのUSB-C to USB-Cケーブル、紙類。
ちなみに付属ケーブルは10Gbpsのマークがちゃんとあるタイプ。混ぜるとわけわからなくなる事態を防げます。
SSD本体がこちら。シンプルで美しいデザイン。
実はこの製品、アルミの本体とラバー製のバンパーに分かれているセパレートタイプ。
まあ外す必要はあんまりないので日常的には常に装着しておくものだと思います。
USB-Cポートは側面に。フタがあるのでホコリが入る心配はありません。
サイズは長さ約10cm、幅が5.5cm、厚さが約1.5cm。
このゴム製バンパーのおかげでグリップ感が良く、しっかり手の中に収まる感じ。
重量は約111g。
耐衝撃性能をウリにする製品だとごっついデザインのものが多いですが、とてもシンプルでスタイリッシュ。この見た目の良さは非常に優れた特徴です。
CalDigit Tuff Nano Plus 2TBの実力はいかに!
では次に、転送速度や耐水性能などを紹介します。
転送速度
何と言っても大事な転送速度。僕のマシンを使って計測してみました。いきなりですが結果からお見せします。※一番上の行はスペックのおさらいです。
接続 | 書き込み | 読み込み |
---|---|---|
スペック | 最大1,087MB/s | 最大1,088MB/s |
TS4経由 | 747MB/s | 671MB/s |
Mac直 | 800MB/s | 734MB/s |
僕はCalDigit TS4というドッキングステーションを使っているため、そこを経由して使うことがメイン。ドック経由だと直挿しより速度は下がるのでこんなものかなって感じですね。
ご覧の通りMac直だともう少し数字は良くなりますが、ケーブルの抜き差しがめんどうなのでTS4接続でも個人的には十分かなと思ってます。
実際のデータ転送速度はこちら。約67GBの動画ファイルを転送した結果です。
- Mac→SSD:約1分18秒
- SSD→Mac:約1分25秒
という結果でした。この速度ならストレスなくデータのやりとりが行えます。もちろん、外付けSSDにデータを入れたままの動画編集なんかも大丈夫です。
他SSDの速度は?
スペックに対して転送速度遅くない?って思うかもしれませんが、まあ基本こんなもんです。少なくとも僕が試す限りは、M1以降のマシンはIntelマシンより速度が出ない傾向です。
計測ツールやその他の環境にも左右されますが他SSDでもこうなります。参考までに下記3つのSSDを同じ条件で計測した速度を紹介します。
SSD | 書き込み | 読み込み |
---|---|---|
Tuff nano Plus | 734MB/s | 671MB/s |
Samsung T7 | 711MB/s | 657MB/s |
SanDisk | 418MB/s | 516MB/s |
Samsung T7は1TB、最大1,050MB/sでほぼTuff nanoとスペックは一緒。やはりスペックの7割程度しか出てないのがわかると思います。
SanDiskは1TBで最大520MB/sのタイプ。書き込みで約8割、読み込みだと最もスペックに近い速度が出てますが、転送速度のスペックを合わせたときにも同じ結果になるかはちょっとよくわかりません。
実データの転送時間を計測したのがこちら。ドッキングステーション経由の速度です。
Mac→SSD | SSD→Mac | |
---|---|---|
Tuff nano Plus | 約1分18秒 | 約1分25秒 |
Samsung T7 | 約1分45秒 | 約1分41秒 |
SanDisk | 約2分24秒 | 約2分06秒 |
まあいずれのSSDもこんなもんかなという感じでしょうか。繰り返しですが、ドックを経由しなければもっと速くはなります。
怖い、怖すぎる水没テスト
IP67を持ったSSDって非常にレアなわけですが、実際にその性能をテストするのはとてつもなく恐怖です。
ホコリなどの侵入を防ぐ防塵性能は試せていないのですが、防水性能は果敢にもチャレンジしてみました。ボールに貼った水の中にSSDを突っ込むテストです。
やることは至ってシンプル。水の中にSSDを落とすだけでいいんですが全く手が動きません。
これでは埒があかないので、再度心を奮い立たせ思い切って突っ込んでみました。
2,3分放置してから救出。
実際には30分まで耐えるとされてますが、水の中に入れるだけで精一杯でした。
軽く拭いて乾かしたあとデータ転送を試してみましたが、全く問題なく使用可能でした。素晴らしい。
まあ、実際の利用シーンで水没という可能性はあまりないかなと思うんですが、雨や露など水気のあるシーンは全然あります。ホコリに関しても同様。
高い耐衝撃性能も持っているため、バッグの中やガジェットポーチにガンガン突っ込んで歩いても怖くない。
というわけで、精神の安定を買うという意味でIP67は非常に心強い存在だなと思いました。データは使えてこそのデータですからね。
デメリットや他ポータブルSSDの選択肢は?
では最後に、Tuff nano Plusのデメリット、加えて、他SSDとの比較をして終わります。
何を重視するかだと思うんですが、ハードな環境への耐性という意味でCalDigit Tuff Nanoは非常に有力な選択肢です。
SanDiskのエクストリームシリーズも優秀な性能を備えていますが、保護等級などの客観的な仕様ではTuff nanoが上。これは意外でした。見た目的にはもっと等級高いと思いますよね。
人気モデルのSSDのスペックと比較してみました。わかりやすく容量は2TB、速度1,000MB/sあたりでスペックを並べて比較した表です。
性能 | Tuff nano Plus | SanDisk | Samsung T7 |
---|---|---|---|
読み込み | 1,088MB/s | 1050MB/s | 1050MB/s |
書き込み | 1,087MB/s | 1000MB/s | 1050MB/s |
保護等級 | IP67 | IP55 | – |
落下耐性 | 最大3m | 最大2m | 最大2m |
容量 | 2TB | 2TB | 2TB |
接続 | USB 3.2 Gen 2 | USB 3.2 Gen 2 | USB 3.2 Gen 2 |
サイズ | 10 × 5.5 × 1.45cm | 10 x 5.3 x 1cm | 8.5 x 5.7 x 0.8 cm |
重さ | 約111g | 約52g | 約58g |
カラバリ | 2色 | 1色 | 2色 |
価格 | 38,500円 | 36,122円 | 30,990円 |
商品リンク | Amazon | Amazon | Amazon |
転送速度、保護等級ではTuff nano Plusがトップ。ただ、サイズ感が他社のものに比べて大きいのがデメリット。
あとは価格。実は一番高いのもTuff nano Plus。このあたりは性能の高さと比例しちゃってますね。
少しでもサイズ感や価格を優先するならSamsung T7、転送速度や保護性能ならTuff nanoって感じでしょうか。あとはデザインの好みですかね。
CalDigit Tuff Nano Plus 2TBレビューまとめ
以上、CalDigit Tuff Nano Plus 2TBをレビューしました。
さすがCalDigit製品。高速で保護性能も高い、そしておしゃれ。あらゆる点で優れたポータブルSSDです。
CalDigit Tuff Nano Plus 2TBがおすすめな人
転送速度だけでなく、衝撃や水濡れ、ホコリに対して精神的安定が欲しい人におすすめです。
実際に30分間水没させるなんてケースはまずないと思います。ないとは思いますが「そういった性能を持っている」というだけで心が安定します。
余計な心配をせず、ガンガン使いたい人に最適なSSDかなと思います。
というわけで、もし気になったらぜひチェックしてみてください。
今日は以上です。それではまた。
Tuff Nano Plus
Tuff Nano
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